一般的には『日本てどんな国』とか『日本人てどんな人達』などとそれほど考えません。なぜなら、日本で生まれ 日本で育った人間だから日本の事が当然良く解っていると思ってしまうからです。一方、台東区は色々な国の人々が多く来られる地域でもあります。
そこで、外国の人達から見た日本や日本人はどのように見えているのか、そのような側面から、私達を見直してみてはどうでしょうか。彼らから見た日本人像から、改めて私達が「日本人で良かった」と思うような事例を数回取り上げてみます。
今回は第一回目として、イギリスで24時間ニュースを放送している“SKYNEWS”の記者が、東日本大震災の取材のため来日した時に自分の国では想定できないような出来事を目の当たりにしました。
その印象をイギリスの人達に伝えたくて『日本人から学ぶ10の事』というテーマで発表したものです。
10 things to learn from the people of Japan in the face of disaster
大災害に直面している日本人から学ぶ10の事
1. The calm 冷静さ
Not a single visual of chest-beating or wild grief. Sorrow itself has been elevated.
大げさに泣き叫ぶ姿は見られない。それだけに悲しみは高まる。
2. The dignity 尊厳
Disciplined queues for water and groceries. Not a rough word or a crude gesture.
水や食べ物を受け取る列に整然と並ぶ人達。粗野な言動はない。
Their patience is admirable and praiseworthy
人々の忍耐には讃嘆させられる。
3. The ability 技術力
The incredible architects, for instance, buildings swayed but didn’t fall.
例えば、信じられないほどの建築技術。 建物は揺れても倒れない。
4. The grace(selflessness) 気品(無私)
People bought only what they needed for the present, so everybody could get something.
今現在必要なものだけを買う人達、誰にでも行き渡るようにと。
5. The order 秩序
No looting in shops. No honking and no overtaking on the roads, jest understanding.
略奪されない商店、警笛も追い越しも無い路上。ただ分別あるのみ。
6. The sacrifice 自己犠牲
Fifty workers stayed back to pump sea water in the n-reactors. How will they ever be repaid?
核容器に海水を注入する為に戻った50人の作業員。将来代償を得られるのだろうか。
7. The tenderness 優しさ
Restaurants cut prices. An unguarded ATM is left alone. The strong cared for the weak.
レストランは値下げしている。ATMは無防備のままだ。弱者への深い配慮。
8. The training 修練
The old and the children, everyone knew exactly what to do. And they did just that.
老人も子どもの、誰もが何をすべきかわかっている。彼らはただそれをしているのだ。
9. The media メディア
They showed magnificent restraint in the bulletins. No silly reporters. Only calm reportage. Most of all- NO POLITICIANS TRYING TO GET CHEAP MLEAGE .
報道はとても抑制されている。馬鹿なリポーターは皆無。静かな報告だけだ。
何よりも、この機会を利用して上手く立ち回ろうとする政治家がいない。
10. The conscience 良心
When the power went off in a store people put things back on the shelves and left quietly. With their country in the midst of a colossal disaster the Japanese citizens can teach plenty of lessons to the world.
店内で電気が消えると、買い物客たちは商品を棚に戻して静かに出てゆく。この未曾有の大災害の真只中にあって、日本の人達は世界へ向けて多くの教えを送っているのだ。
MIRACLES HAPPEN EVERYDAY.
CHANGE YOUR PERCEPTION AND YOU SHALL SEE THEM ALL AROUND YOU.
奇跡が毎日おこっている。
我々の見方を変えてみよう、そうすると彼らが周りにいっぱいいる事が分かるだろう。
2020.11
前回はイギリス人からのメッセージでしたが、第2回目はオランダ人が日本に滞在して感じた印象をSNSにして世界へ発信したものです。
すでに日本に来たことがある人や、これから日本へ行く人へ自分自身が感じた日本の情報を伝え、その情報を共有してもらい、そして読者からの意見や見解を得る事を目的として発信されました。
『日本は本物の新世界』
オランダ人から
日本を訪れた人、これから訪れる人へ
日本から学んだ7つの習慣
1.礼儀
形だけかもしれないが、日本のお客様への礼儀は学ぶべき素晴らしい教訓である。お店に入れば常に丁寧に挨拶してくれる。大型ショッピングモールでは、入り口にいる女性たちが、その店を選んで貴重な時間を過ごしてくれることに感謝してくれる、「いらっしゃいませ」と歓迎してくれるのだ。
ヨーロッパに帰国した時、自分が客として大切に扱われていない事が良く分かった。地元で店に入った時は、だれも私に挨拶してくれなかった。誰かが気づいてくれるのを待たなければならなかった。「こんにちは!ここにいますよ、私はお客さんですよ」と。この礼儀正しさは日本のどこにでも見られる。誰かが助けを必要としている時、相手に気づいてくれる。
私が学んだ教訓です。
2.敬意
目上の者、先生、両親に対する敬意。
これは日本の生活様式すべてにおいてそうである。私が高校の時は、先生にファーストネームで電話したことを覚えているし、みんな教師をバカにする傾向がある。私は、それからオランダで大学に通い、日本語を勉強した(1994-96)。教授は日本人だったが、私はいまだに、センセイ、井上先生と呼んでいる。彼女を井上さんと呼ぶことはない。日本では生涯にわたり、教師は尊敬される。
他人や特にあなたを助けたり、あなたを育てた人に敬意を払いましょう。
3.時間厳守
時間に正確な日本の電車を目の当たりにして驚いた。
新幹線は予定を2秒以上遅れることはなく、何百キロも運行する。
時間厳守は敬意と同じであり、約束の時間に現れることは相手に敬意を示す事である。定刻通りに出発する電車は、旅行者に敬意を表しているのです。現在、私は決して約束の時間に遅れる事はありません。
4.成長するために心を開く事
日本は鎖国していた。16世紀に入って、初めて外国人が入国するようになったが、長崎近くの人工島に滞在させるだけであった。そこは出島と呼ばれ、オランダ人だけをもてなした。オランダ人はポルトガル人の後から日本にやってきたが、出島が日本の人々と外国人との初めての接触の場であり、日本は開国を始めた。とは言え400年後も、日本は未だに閉鎖的な国だと言われている。今、経済は成長していないし、人口は高齢化しているので再び開国する必要がある。経済だけでなく、日本の人達は世界の他の地域にもっと関心を持つ必要がある。
人は他の文化や他人に興味を示す事で人として成長できる。外部の影響から自分を閉ざしてはならない。それらがあなたを豊かにしてくれる。
5.表面には見えない奥行き
日本では常に目に触れる以上のものがあることを学んだ。この社会の表面の背後には、まったく新しい世界が存在する。それを開設してくれるJ.D.モーリーの『水商売からの眺め』という素晴らしい本がある。
日本人に会うと分かるが、彼らはかなり控えめだ。大抵の西洋人ほど外交的ではない。だからと言って彼らが面白くないというわけではない。とても面白い話をするし、素晴らしく物知りで、単にちょっと近寄りがたいだけである。あなたは日々の生活で、初対面の相手を何回も批判してはいないか?誰かに興味を持つことで敬意を示そう。あなたの知識を共有すれば、お返しに何かを得るだろう。
6.過度な秩序
必要以上に秩序ある社会生活は、良い事か悪い事か?
まあ、すべてのコインには表裏がある。日本にいた時から、厳格な秩序は混沌を防ぐが、適度な秩序からは、単調さが激しく増す事を学んだ。日本の古いお城に行ったが、好き勝手に探索したかった。敷地内を横切って、何か新しいものを見つけようとしていたが、日本人は許してくれなかった。脱線させないように、ルートの案内があり、お城を眺める方法は一つしかない。日本ではこういった過度なルールをあちこちで目にした。
私はこの経験から、時々、物事をただ、なすがままにさせている。一日がどう転ぶか成り行きを楽しみ、今吸っている空気をエンジョイするといい。自分の目の前に現れたものは何であれ驚いてみよう(これは旅を楽しむコツでもある)。
7.質素と複雑さの融合
日本は変わっている。日本は、人とその振る舞いが必ずしも、理解されていない複雑な国である。その一方で、日本のデザインはシンプルさがしみ込んでいる様にも見える。その最小限の美しさは、日本の強みである。日本では複雑さの中に単純さを求める。複雑な社会生活を営む日本人は、そこから逃れるために、単純な方法を必要とする(カラオケやマンガなど)。それがこの国を魅力的にしているのだ。
シンプルさと複雑さを切り替えることは、日々の課題への対処に役立つ。仕事で忙しく過ごした後、私は子供たちと一緒にアニメを見るのが大好きだ。我が家のミニマルな空間は、忙しない世界の中の心安らぐ天国です。
日本は最高です。初めて訪日する前から、この国に恋してました。
ここでは、3回日本に滞在した私が受けた人生のレッスンを解説しました。あなたは“日本の旅”からどのような教訓を持ち帰りましたか?ぜひ聞かせて下さい!
2021.02